むし歯と口臭の関係
虫歯の自覚症状が無くても、見えないところで虫歯になっていることもありますし、過去に治療を受けたことがある歯の詰めたものが十分に合っておらず、その周囲に汚れがたまっていたり、あるいはその下で虫歯が進行していることもあります。
口臭が起こる原因として大きなものは、まず虫歯と歯周病です。気になったら、まずこの検査を受けることをおすすめします。
口臭は、口の中で発生するガス、呼気に含まれるガスが、会話時などに行われる口呼吸によって出てくることにより、もたらされるものです。
多くは、口腔内細菌がこれに関与しています。
虫歯の放置が口臭を助長することに
虫歯も多すぎると、そこに虫歯菌が定着し、口腔内環境が悪化すると微生物によるガスが発生し、口臭の原因の一つになります。
虫歯の放置自体が、口腔内のpH(ペーハー)を下げるだけでなく、口腔内の微生物学的環境を悪化させていく結果になり、口臭を助長する原因になります。
歯周病と口臭の関係
一般的に多くの人は、歯周的な問題(歯周病)と口臭を極端に結び付けようとします。
もちろん、歯周病が進行すると他人でも気付く程度の口臭が発生するのですが、皆さんが考えているほど、口臭に結びつくものではありません。
ここでは、歯周病と口臭における関係について考えていきたいと思います。
歯周状態と口腔内生理機能とのバランスに関係
口臭の原因は、歯周的問題以上に、歯周状態と口腔内生理機能とのバランスに関係しています。
このことは、ほんだ歯科のほんだ先生も著書に書いていますが、殆どの口臭に関連する情報では、歯周病との関連を強調しすぎて、問題を見失ってしまうことがあります。
この考えは、アメリカで初めて本格的な口臭治療をされてきた、もっとも臨床では経験豊富でたくさんの口臭患者を治療してきた、Dr.Jon L.Richter 先生も同じ意見のようです。
口臭の本質的な原因を間違ってしまう可能性
歯周的問題や虫歯的問題にこだわりすぎると、口臭の本質的な原因を間違ってしまう可能性があります。
歯医者で口臭の事を聞くと、虫歯でもない限り、歯を磨くこと(プラークコントロール)を指示されるだけのことが多いのが現状です。
しかし実際には、歯周的問題が他臭的な口臭に関連するのは、かなり進行しないと発生しませんので、必要以上に過敏になったり気にしないでいいのです。